最大と最小・キシノウエトカゲとイシガキトカゲ
外敵に襲われた際は尻尾を切って逃げる、という生態が有名なトカゲの仲間たち。
実は日本に分布するトカゲ属の最大種と最小種の両方が、ここ西表島に棲息している。
まずこちらがキシノウエトカゲ。
最大全長40cmに到達する日本最大のトカゲで、写真の個体は30cm前後だろうか。
比較対象が無いが、何となくでっぷりしていてデカいのが分かって頂けると思います。
絶滅危惧Ⅱ類に分類されるだけでなく、国の天然記念物に指定されている為飼育は勿論、触る事すら法的に禁止されている。つい最近でも飼育していた阿呆が書類送検された事件がありましたね。
食性は「昆虫類や甲殻類、小型のカエルやトカゲ等」とありますが、要するに口に入る小動物は何でも食うようです。
何気にこの島に越して来て初めて見た爬虫類がコイツだった。天然記念物に出くわしたという事実と、シュナイダースキンク並にデカいトカゲが道端に普通にいたのが衝撃的で写真を撮りまくってましたが、あまりに普通に出くわすので最近は感動が薄れてしまいました。慣れって怖い。尤も更にしょっちゅう見かける天然記念物もいますが、それはまた別のお話。
一方こちらはイシガキトカゲ。最大でも15cmまでにしか成長しない、日本最小のトカゲ属だ。ニホントカゲの幼体と同じ青い尻尾が美しく、群れでチョロチョロと走る姿と真っ黒なウルウルの瞳が相まって滅茶苦茶カワイイ。
こちらは天然記念物ではないものの、準絶滅危惧種なので貴重な生物であることに変わりはない。そうは思えない位よく見るけど
臆病で近付くと一瞬で逃げて行くんだけど、じっとしてると徐々に出て来るどころか、膝の下に潜り込んだりもする。可愛いけど君らアホなん?
またキシノウエトカゲの餌としての側面もあるからか、この2種はある程度の棲み分けがされているらしい。確かにイシガキトカゲばかり見るポイントでキシノウエトカゲ見た事無いなとふと気付いた。
西表島には5種類のトカゲが棲息するが、実はこれで旅行での成果を合わせて全種類を見る事に成功した。
とは言え写真に撮れたのはまだ3種類。他の2種もなんとか撮影してこのブログで紹介出来たらいいなと思います。