ペンさんご夫妻との西表島同行記②【夜の道路と磯でフィールドワーク】
前回はこちら
iriomotale.hatenablog.com
気候が合えば12月末ですら道路にヘビが何匹も現れるのが西表島。
生き物を探すなら夜は絶対に外せません。
今回はペンさんの「夜の磯で生き物を探したい」という希望もあるので、敢えて遠いポイントを目指して、道中の生き物も探していく作戦でいきます。一石二鳥ですね。
「ヤシガニは夜24℃を超えるような日じゃないと出てこないらしいんですよ~」
「ヤマネコ見れたらいいなあ」なんて道中も生き物トークに花を咲かせる男性陣。
しおさんは後ろの座席で星を見ていました。この日は新月、夜は滅茶苦茶暗いですが代わりに星を見るには最高の天気!
しおさんに教えてもらったんですが、最近のアプリって凄いですね。
スマホのカメラモードを用いて、向けた位置にある星がリアルタイムで見られるアプリがたったの400円!
秋には玄関出て見上げたら天の川が見れるのが西表島なので、これは使えると思い即インストール。
いいもの教えてくれてありがとうございます!
暫く走っていたら、ふと対向車線に何かがいるのが見えてきます。
え?
は?
何で歩いてんのお前!?!?!?
出ないとかウンチクほざいてた俺の面子よ
しかも滅茶苦茶デカい!
1.5kg、いや2kgあるか…!?
なんにせよ島に来てから1回しか見たことの無いような大物だ!
脚の欠損も無い美個体が、まさかこんな時期外れに現れるなんて思いもしませんでした。
日中暑かったのが功を奏したのかな?
推測は大いに外れましたが、外れてくれて見られたし寧ろ超ラッキー!
ヤシガニって意外と逃げ足が速いんですよ。
おまけにパワーも半端じゃない。指なんて挟まれたら終了だし、歩脚の先が掠めただけでも怪我をしかねない。鋏脚の可動範囲も意外と広いので、知らずに迂闊に触ると本当に危ない。
ここまで逃げずにじっくり撮らせて貰えたのは、まだ気温が低くて本調子じゃなかったからだと思います。
この後地元車が迫ってきてあたふたしてましたが、降りてきてコイツを見て開口一番「こんなに大きいの初めて見ました!」と驚いてました。
ヤシガニって年に1回か2回しか脱皮をしないんですね。
しかもその際に大きくなる甲長がたったの5mmだけなので成長が途徹も無く遅い。
ソフトボール大のものですら10年モノだし、今回のは下手すりゃ自分より年上の可能性だってある。
自分も一度食べた事あるし「一切食うな!」と言う気は無いんですが、誰彼構わず話題作りの為に捕ったり食べてもいい生き物でもないと思ってます。
ついでに言うと、味的にも同じ額で毛ガニかタラバガニでも食った方が満足度高いんじゃないかなあ…
そして撮影会も済んで茂みへと帰されました。轢かれるなよ~
途中休憩を挟んでマングローブやテナガエビを見たりしつつ、目的のポイントへ到着。
ここからはウェーダーを着用して海に入ります。
夜は寝ている魚も多いので捕獲が比較的容易です。
沖縄の風物詩にイザリという干潮時のリーフを歩いて貝を拾う漁がありますが、その際スルーするような生き物が全部成果になるので楽しすぎる!
島に来てからだいぶ感覚が麻痺してしまってましたが、やっぱり生き物好きと行動すると色々思い出せるからいいですね。
ペンさんが「食べたい」と言ってましたが、流石に民宿の調理場を借りてコレを捌く訳にもいかないので断念(笑)
自分赤ナマコは好物ですが、コイツはとてもじゃないけど食指が動かない…
「ゼブラウツボなんかも時々見られますよ!」と話してたらマジでいました。
ヤシガニと違って空気を読んでくれてありがとう。
いや、ヤシガニは読まなくて大正解でしたけどね。
他にはアセウツボと青っぽい縞模様のウツボがいましたが、後者の名前が分からない…
沖縄のリーフには何種類もの毒ガニがいますが、コイツが持つのはフグ毒のテトロドトキシンと麻痺性貝毒のサキシトキシンという、まさに最悪の殺人合わせ出汁。
うっかり味噌汁に入れないようにしましょうね。
ヤドカリinホラガイ。
立派な貝殻が海中に落ちてるとほぼ確実に入ってる気がします。
状態が良かったから普通に欲しかったけど、追い出すのは気が退けてリリース。
でっかいヒトヅラハリセンボン!
可愛いけど噛まれるとヤバいので丁重に扱います。
最大50cm以上と通常のハリセンボンより大型になる種で、通常種と同様唐揚げや味噌汁にすると旨いです。
因みに名前にあるヒトヅラの由来ですが、このように上から見た時の模様が顔、つまり人面に見えるから。
シーマンみたいなハリセンボンじゃなくて心底ホッとします。
ここで挙げた種類以外にも、倍以上の生き物が見られて大満足で撤収!
行きしなも大物ヤシガニを見られたし、生き物探しはペンさんにお任せして安全運転で帰ります。
暫く何も無い道中が続き、やっぱり気温も湿度も低いせいかなー?なんて考えてたその時。
助手席から突然の叫び声。
「ネコ!!ネコ!!」
は!?え、マジで!?
どうやらガードレールの下にイリオモテヤマネコがいたらしい。
しまった、道路ばかり見てたから全然気付かなかった。
手遅れかもしれませんが、車を停めて後ろを見ます。
車で通り過ぎた後だし流石にもう逃げただろうなってまだいるー!!!!
信じられない、イリオモテヤマネコが逃げずに目の前で動いてるなんて…!
そっと近付いてカメラを構えます。
ごめんよ。ちょっとだけ照らさせてね。
撮れてしまった…
この丸い耳とずんぐりした体型がイリオモテヤマネコの特徴。間違いない、イエネコなんかじゃない。
これでヤマネコを見るのはまだ2回目。
初回は道路に飛び出してきたところを停車し、カメラを構えたら逃げてしまいました。
しかし今回は約2分も目の前で動く姿を観察できました。こんなにじっくり見られるなんて信じられない…!
良くはない傾向ですが、相当人馴れてたんだろうか…
この時間に撤退したのも、通り過ぎて停車せずそのまま帰らなかったのも、全ては運。
それらが上手く噛み合った上で目を凝らしていたから見付けられた、まさに奇跡の一瞬でした。
それにしても初の西表島でこの体験はレアすぎますよ奥さん…!
ペンさんの一番見たかった生き物らしく、滅茶苦茶嬉しそうにしてるのを見て心底よかったと胸を撫で下ろします。
自分も勿論嬉しかったですが、それ以上に「轢かなくてよかった…」という脱力感でいっぱいでした。
生物が豊富な地域で避けて通れない問題が交通事故。
この日も集落間の片道だけでサキシママダラ1匹、リュウキュウコノハズクに至っては2羽もの轢死体を確認。
どちらも餌を求めてよく路上に現れる生き物ですが、ヘビ類は木の枝や落ち葉、冬場限定ですがトラックからこぼれたサトウキビと誤認して判断が遅れてそのまま…という事故が後を絶ちません。
フクロウ類は車のライトに驚いて立ち竦むのか、すぐに飛んで逃げられないためスピードを出しているとブレーキが間に合わず轢かれてしまう事が多いです。尤もこちらは鳥なので、いれば見て分かるため飛ばしていなければそうそう轢かないとは思うんですが…ヤマネコも例外ではなく、推定生息数がたったの100頭に対して昨年で4頭、一昨年に至っては9頭もの死亡事故が発生してしまいました。
今回目の前に飛び出していたらと思うとゾッとするし、ましてやあんなに人馴れしている個体、今回はよくてもいずれは…
なんて色んな事を考えながら帰宅したのは午前3時。
ようやく心身共に落ち着いて休められたので、とりあえず撮れた写真をつまみに第3のビールを飲みつつ武者震い。
一年半住んでるけどようやくヤマネコ撮れたのかあ。めっちゃ嬉しいけどなんか突然すぎて実感ないなあ。
なんて考えつつも 、明日に備えて寝ます。
皆さんも八重山にお越しの際は、特に夜間はくれぐれも安全運転でよろしくお願いします。
あなたの安全運転が野生動物を救う。
ペンさんご夫妻との西表島同行記①【再会~黒島牛祭り】
「那覇市まで片道より台湾往復の方が距離が短い」とか「大阪よりフィリピンの方が近所」とか冷静に考えると辺境すぎて笑えてくる西表島ですが、そんな島へ今まで何度も家族や友人が訪ねてきてくれました。有難い限りです。
今回はそんな中でも2月23~24日にかけて島に遊びに来てくれた、ペンさんしおさんご夫妻との同行記です。
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お二人はTwitterで知り合ってから、釣りや野食の繋がりで仲良くして下さっている方で、内地に住んでた頃は何度もご馳走になったりお世話になってました。今でも手放した生き物達の一部を面倒見てもらってますし、ほんと感謝で頭が上がりません…
しかし石垣島での前泊を含めて2泊3日で八重山旅行はちょっとフットワーク軽すぎてびっくりしましたww
※今回の同行記の画像も、殆どがお二人が撮影したものを使わせて頂いてます。ありがとうございます!!
朝イチの船便で来てもらって約2年ぶりの再会です。
冬なのにめっちゃ焼けてると言われましたが、この島ではまだまだ全然白い方なので以前がいかにモヤシだったか痛感します。尤も今も白モヤシから黒モヤシに変わっただけですが。
偶然にもこの日はお隣黒島で年に一度の牛祭り!
西表島で合流してから黒島へ向かいます。
時間に余裕があったので出発前に軽くドライブ。
今回奥さんの希望が「島の生活や特産品を見たい!」との事でしたが、旅行先のローカルスーパーや商店街を回るのが好きなのでめっちゃ気持ちが分かる…(笑)
その土地の生活や文化を知るのって楽しいですよね。周りに共感してくれる人が少なくて悲しい…因みにこのスーパー付近には日本最南端の信号と郵便局もあります。
日本最南端の島は西表島ではなく波照間島ですが、つまりそれらは波照間島には無いという事ですね。
信号無ぇ!スーパー無ぇ!と吉幾三で脳内再生されそうですが、テレビもラジオもあるのでご安心下さい。車はそれほど走ってねぇかもしれない
早速天然記念物のカンムリワシ!
日本には西表島と石垣島のみ生息し、その数も200羽程度だとか。この日いきなり2羽も見られてよかったです。西表島の冬は基本的に雨や強風で天気が悪い日が多いんですが、幸運にもこの快晴!
写真も充分綺麗ですが、やっぱり実物は更に凄いので是非一度遊びに来るべき。
自分に記事にされるかもしれませんが
コブシメの甲かな?
コウイカにも入ってるけど、ちょっとこのサイズは規格外…
逃さず持ち帰るあたりはさすがペンさん(笑)
探索も程々に高速船で黒島へ!
天気はいいものの風と波が強く、外席に座ってた自分達は海水を浴びながらの船旅でした。笑去年は曇のち雨で寒かった記憶があるけど、今年は最高の天気!
風は強いけどかえって涼しくて過ごしやすかったです。
後に知った話によると、快晴の牛祭りは3年ぶりだとか。お二人とも持ってますねー!早速できていた長蛇の列の正体はこのモモ焼き。
見た目にもインパクト満点の丸ごと牛モモを削り出し、炭火焼きにします。
脂控えめながら旨味たっぷりでうまい!!塩コショウの味付けが合うわ~この陽気の中で昼間からビールと共に一杯やるの罪深すぎる。
去年飲んでめちゃくちゃ旨かった泡盛の生搾りパイナップル割りを楽しみにしてたんだけど、今年は無くてちょっと残念。黒島研究所にも行ってきましたが、去年書いてるのでこちらは割愛。よければ過去記事を是非!
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港周辺の海も散策。
ペンさんと二人でルアーを投げるものの強風に大苦戦。カスミメッキが1匹釣れて終了でした。小さくても引きは強いし超綺麗!
でも次回はもっとガッツリ釣りできたらいいね。
そして最後にして最大のイベント・大抽選会です。
10等から1等までパイナップルや旅行券など様々な豪華商品が用意されてますが、やっぱり一番の目玉は1等の生きた黒毛和牛丸ごと1頭。
1等賞と言うか1頭賞じゃん、なんて考えたけどサムいので胸の内に留めておきました。
牛、入場 pic.twitter.com/rcXaaspfEh
— まっつん (@matsukobonchan) 2020年2月23日
盛り上がる空気の中トラックでドナドナされてくる牛がちょっとシュール。
今年の牛は去年と比べて明らかに毛ヅヤや肉付きが良くて本気で欲しかったですが、石垣島の女の子が見事当選してました。いいなあ羨ましい!そんなこんなで大盛況の中、牛祭りも終了です。
翌日の新聞によると来場者数2200人を超えたんだとか!人口200名程度の島に約10倍の観光客が押し寄せたと考えると凄いです。
でも黒島には2800頭もの牛がいるので、まだ人間の負けですね。笑
それだけ多いならここまで牛全プッシュの祭りになるのも納得。そして今回なんと、去年引き取ったクッキーの元飼い主さんと1年ぶりに再会できました!
何でも兄弟達で唯一生存が確認されているのがうちのクッキーだけだとか。
自分の世話も褒められたものではないですが、こうして元気にしてくれていると嬉しいですね。
大変な事もありましたが、引き取って本当によかったと思ってます。いつかクッキーを連れてまた来たいなあ。
そんな余韻にぼちぼち浸りながら、西表島へ帰って晩飯です。
沖縄の魚って白身で淡白なパターンが多いけど、この魚の本領は皮ぎしにあると思います。
皮がモチモチのプルプルで甘くてうまい!刺身にするにしても湯霜や焼き霜など皮の良さを活かせる調理法だと化けます。この店に来たら絶対に食べるスーチカ。
お好みで辛子や醤油で食うと脂の甘さが引き立てられて◎。いわゆる酒泥棒。「カジキかな?」「マグロかも?」と皆で言いながら食べた刺身。
ハラス、いわゆる大トロの部分で脂乗りまくりで滅茶苦茶旨かった。西表島に来てから脂の乗った魚を食べる機会が激減したので身に沁みる…カーナサラダ。
カーナとは沖縄の方言でオゴノリという海藻のこと。ポリポリした食感で、胡麻でも和風でもどんなドレッシングにも合う!
カーナ以外にもアオサやモズクなど、意外と海藻は充実しているのも八重山のいいところですね。
腹ごしらえも済んだところで、いよいよメインの1つである夜の生き物探しへと出発!
「天気めっちゃ良いし牛祭りも楽しかったし、もう既にわりと満足したなあ」なんて思ってましたが、
この数時間後、予想を大きく裏切る出来事が起きてしまいます。
サンゴ礁で熱帯魚をゲット!リーフ釣りのススメ
土地柄釣り場で旅行客と出会う機会が多いんですが、いい釣果を上げてる人って実はあまり見ません。
過去の自分がそうだったんですが、これは腕云々ではなく
南の島だしどこで釣りしても大漁っしょwwwという気分でいると足元掬われるっていう話なんですよ。
※こう書くと自惚れや弁解のようでアレですが、自分は自他ともに認めるクソザコアングラーです。ご了承下さい。
沖縄の海って綺麗ですよね。西表島の海も綺麗です。
でも、海の透明度が高いというのは
栄養素が少ない = プランクトンもそれを食べる魚も少ないということなんですよね。
既にポイントや時合を知っている、釣りツアーを利用するなど決め撃ち出来る方は流石の釣果を上げてますが、「とりあえずフラッと竿出してルアー投げてみっか!」
というパターンだと意外と苦戦するんです。
そこでオススメしたいのが、干潮時のインリーフで、小型プラグやワームを用いたルアーフィッシング。
なにそれ?という方もいると思いますが、早速いいこと悪いことを幾つか踏まえながら説明します。
【釣り自体の難易度が低い】
リーフとはサンゴ礁のこと。
西表島のようにサンゴ礁が隆起して出来た島の海ではインリーフ、または礁池と呼ばれる遠浅のサンゴ礁が続き、リーフエンドと呼ばれる崖っぷちで終わります。
このリーフエンドには高波が打ち付けられますが、それゆえ天然の防波堤となるので内側は非常に穏やかなんですね。
そしてインリーフの潮が引くと、こうなります。
要するに巨大な潮溜まりを歩いて深場に投げる…という釣りです。
あとはルアーが引っ掛からないように気を付けて、ただ巻きしたり軽くアクションを付けて魚を誘う。これだけ。
基本的にこういうポイントの魚ってスレてなくて活性が高いので、あまり高度な技術は必要無いんですよね。(勿論あるに越したことはないですが)
そして何より、根掛かりしても歩いて回収しに行けるのが最大のミソ。
ロストを恐れずバンバン投げていきましょう。
しかしこれには後述する注意点が絡みます。
【サンゴは極力踏まないように】
サンゴ礁で釣りをするということは当然生きたサンゴもいる訳です。
彼らは見た目こそ岩のようですが、クラゲやイソギンチャクと同じ刺胞動物。生き物です。
サンゴは踏むだけで簡単に砕けてしまう上、成長が遅いので無思慮な人が多数入るようなエリアではなかなか生きたサンゴが見れない事も。
そうでなくても、現在沖縄では高水温によってサンゴが死滅する白化現象が問題になっています。
実際石垣島と西表島の間に広がる石西礁湖では2016年、台風の直撃不足による高水温の影響で約9割のサンゴが白化してしまうという事態に陥ってしまいました。
入りたいポイントがある、根掛かりを外しに行くのに近道したいからといって無闇にサンゴを踏み砕くのは、いい写真を撮りたいからと木を切り倒す悪質な乗り鉄と変わりません。
全部を避けるのは難しいですが、極力踏まないよう自然に配慮したいですね。
【危険生物には細心の注意を】
最近ではバラエティー番組で取り上げられる機会も増えたので以前より浸透してきた感はありますが、日本でもとりわけ沖縄の海は危険生物の宝庫です。
少し例を挙げても
- たった1尾で大人6人を殺せる猛毒と長靴すら貫通する毒針を備え、極めて高いカムフラージュ能力を持つオニダルマオコゼ
- 種によってはハブの7~80倍の毒を持つ、実は水中版コブラのウミヘビ
など、正直キリがありません。
季節や潮流によってはハブクラゲもやって来るでしょう。
そういった生物の根城に土足で踏み込む訳なので、こちらから対策する他ありません。
最も有効かつ注意すべきなのは、日焼け防止も兼ねてとにかく地肌を隠すこと。最低でも上下ラッシュガード+踵付きのサンダルは欲しいところ。
あとは釣りや景色に夢中になりすぎず、足元に注意しながら歩きましょう。前述のサンゴを避ける意味も兼ねられて一石二鳥ですね。
説教臭いのもほどほどに、次はルアーの話です。
よく使うのはこの辺り。特にシンキングミノーが多いですが、正直何でも釣れると思います。
強いて言えば必然的に浅場での釣りになるので、沈下速度が早すぎるルアーは使い難いかも。
カラーも何でもいいですが、アピール度と視認性の高いものがオススメ。ゴールドやチャート系なんか特にいいですね。それらをベースにシルバー系やナチュラル系を忍ばせておくと◎。
タックルはこれらが投げられるものなら大体何でもいいと思いますが、自分はバスロッドorエギングロッドに2500番のリールの組み合わせで遊んでます。
ロッドは7ftくらいの多少長さがあるものがサンゴの隙間を通す際にコントロールしやすいです。
これらを投げて誘ってやると色々な魚が釣れます。
サイズや引きの強さ、食味などを考慮するとメインターゲットになるのがハタ系とフエダイ、フエフキダイ系。
どれも共通して歯が鋭い上、ルアーを咥えたら根に潜ろうとするためラインは12ポンド以上あった方が安心。
ワームは魚種を選ばず釣れるので最強ですが、あまりにも何でも食ってきてすぐダメになるので最近はあまり使ってないです。ミノーの方が反応が良い魚もいるし。
しかしその分、魚種を稼ぐには特に有効。数釣り勝負ではなく魚種数勝負なんて楽しみ方も面白いのでオススメ。
ザ・熱帯魚!というような魚が何種も釣れるのが沖縄の海の楽しいところ。
「体型そのままで色が違うとドラクエのモンスターみたい」と書いていた友人がいますが、なるほどそうだと思います。実際パッと見じゃドラキーとタホドラキーくらいの違いしか無いし。
そして時々、ギョッとするのが釣れる。
釣り上げた時に変な声出た魚三銃士を連れて来たよ。
釣り上げた時に変な声出た魚三銃士!?
特にギチベラはあまりにも衝撃的すぎて、Twitterに載せたら1400いいね&400RT超えという想像以上のプチバズりを体験させて貰いました。やっぱり皆も「何だコレ!?」って思うよね。これが海から突然あがってきた自分の心境をお察し頂きたい。
特に前述のハタ系、フエダイ系、フエフキ系は食べても旨いです。
クセが無いので何にでも合いますが、煮付けやバター焼きが手軽且つ分かり易く旨くてオススメですね。
場所選びに少し骨が折れますが、難易度で言えば港でオキアミを垂らすのとそう変わらないと思います。それでいてロケーション抜群、様々な魚が釣れる、ゲーム性が高いなど魅力が満載なのがリーフ釣り。
今のところ案内した方々全員から好評を頂いてるので、きっとここまで読んで下さった皆さんにもお楽しみ頂けるでしょう。
沖縄へ遊びに来た際は是非、自然や身の安全に注意して楽しんで下さい!
グランダー武蔵のルアーがはるばる西表島までやって来た
突然ですが、皆さんは「スーパーフィッシング グランダー武蔵」という作品をご存知でしょうか?
今となっては知る人ぞ知るバス釣りを題材とした漫画およびアニメ作品で、1990年台に全国の子供たちの間でバス釣りブームを巻き起こしました。
自分も観ていましたが、元々生き物が好きなうえ自分の家族、というより父親が釣りをしていたのでアニメの影響を受ける前から既に釣り好きでした。
とは言え当時は自分も例に漏れず割り箸にタコ糸をくっ付けて、フックを外したルアーを結んでスパイラルキャストごっこをしてた5歳児でしたがww
ベーゴマで世界征服を目論む連中が出てくるような漫画を掲載するコロコロコミックで連載していただけあって、この作品も突っ込み所が満載です。いや寧ろその中でも上位ではないでしょうか。
実家に23話「鮭を救え」と最終話「鬼道vs武蔵最後の死闘」を録画したVHSがあったのでその記憶が特に強いのですが、それだけでも
- 「もしお前がウナギ釣り勝負に勝てたらサケを釣るのを止めてやろう、だが負ければお前を我が組織のモルモットにしてやる」という条件で主人公に闘いを挑む敵の科学者
- 爆発するルアーで対戦相手をダイレクトアタックして小舟を炎上、沈没させる悪の総帥
- グランダーパワー(という謎の力)で爆破された自然を元通りにする主人公
など、突っ込み所を挙げればキリがありません。
原作でも超絶美化されたミラクル・ジムこと村田基が丸太に縛られて水責めに遭ったりしてましたね。
(その際主人公が救出すべく釣ろうとしていたのがかつてデボン紀に生息していた古代魚だった)
当時は作中に登場するルアーやロッドがなんとガンプラでお馴染みのバンダイから販売されており、購入した事のある元少年釣り師も多いんじゃんないでしょうか。
自分も幾つか父親に買って貰った事がありますが、どうしても欲しかったルアー2種が最後まで手に入らず終い。その後グランダールアー達は釣具屋や玩具屋から姿を消してしまいました。
その2種がセットでメルカリに出品されていたので買ってしまったww
ほんと今更なんですけど(南の島でグランダー武蔵のルアー使ったら釣れんのかな?)とふと思って検索したところ、流石に誰も試してなかったので自分でやる事にしました。
現在は当然製造中止しているのでプレミア価格が付けられる事もあるんですが、今回は2個送料込みで2500円でした。当時の販売価格が1200円前後なので全然安いでしょう。若干の塗装ハゲと背ビレの欠けがありますが、どうせ使っていればどうせすぐ傷むし問題なし。
この青いのがオルカイザー。主人公の風間武蔵が愛用するルアーで、分類はペンシルベイト。水に浮くのでロッドアクションで首を振らせたり潜らせたりして魚を誘います。
原作ではもっとほっそりとしてイルカみたいなフォルムでしたね。イルカイザー
インストール!オゥケーイ!というルアーの声(重要)と共に他のルアーを吸収・分離して出し入れ出来るという一見便利そうな特殊能力がありますが、よく考えたら普通にルアーケースを持ち歩けばいいような気がします。ルアーロストしたら共倒れだし。
名前の由来はオルカ+カイザー(帝王)。語呂の良さもそうですが、キングオブグランダー(釣りの王者的な人)の血族が愛用するルアーという意味でも結構いいネーミングだと思います。
因みに後継機にキングオルカイザーがありますが、直訳すれば王鯱帝王なので頭痛が痛いみたいな感じになりますね。
そして骨みたいなのがスケルトンG。鬼道グループの釣魔四天王・九鬼義隆が愛用するルアー、スケルトンの主人公仕様です。元のスケルトンは作中では発光して魚を誘き寄せたり魚の口の中に自ら突進してバイトに持ち込んだりしていましたが、この作品では比較的落ち着いた能力でしょう。というか他のルアーがやりたい放題すぎ。オルカイザーも巨大なシャチそのものになって湖を泳ぐし
クランクベイトに分類されるルアーで、オルカイザーとは対照的にリールを巻くと沈みます。
買っておいてアレですが、クランクベイトってどうもブラックバス専用ルアーのイメージあるんですけど大丈夫ですかねコレ。
実用はオルカイザー、コレクションはスケルトンGという感じで買ったのでコイツを使う場面が出るかは不明ですが、とりあえずアピール度は高そうなので持ってて損は無さそう。
とまあそんな感じで、懐かしのルアーで何かを釣ってみようという記事でした。
次回、スーパーフィッシング グランダーまっつん!
「どこで使えばいいか分からないし根掛かり怖い」
君もまっつんと一緒に、ルアーでフィーッシュ!!!
P.S
現在この作品はU-NEXTに登録すれば見放題で楽しめます。
最初の一ヶ月は月額料金無料で、その期間中に解約すればタダなので興味がある方は是非ご覧下さい。
めっちゃ笑えます。色んな意味で。